レポート例に対するコメントと書き直し例


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書き直し例

アナログ回路の基礎

  • 必ずしも実験書通りにつける必要はない。内容を適格に表すタイトルであればよい。

トランジスタとオペアンプの各種特性に関する実験的検証

学籍番号 XXXXXXXXXXXX

氏名   XXXXXXXX

  • OK
  • 論文など学科外へ発表するものでは、所属名を省略せずに記載する。

名古屋大学XXXX工学コース2年

氏名   XXXXXXXX(学籍番号 XXXXXXXXXX)

目的

 トランジスタとオペアンプの特性を測定することを通じてアナログ回路を学習する。また測定機器の取扱いについて学ぶ。

  • アナログ回路とは何か? そしてトランジスタ、オペアンプとは何か?(概略の説明
  • それらはどのような場面で用いられ、その特徴(長所、短所)は何か?(背景
  • なぜ以下に述べるような実験を行ったのか?(動機
  • どのような実験結果になると予想されるのか?
  • トランジスタとオペアンプの何の特性を測定しようとしているのか?(目的
  • 「測定機器の取り扱い」が本レポートの目的なのか? もしそうならば本文中で機器の取扱いについて様々な角度から論じているのか?

はじめに

 本レポートでは、アナログ回路に用いられる代表的な電子部品である「トランジスタ」と「オペアンプ」について、それらの各種特性(後述)を実験的に検証する。一般にアナログ回路とは、〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜という回路のことである[1]。この回路は、その性質上、〜〜〜〜〜という特徴を有している。したがって、〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜が重要である。

 冒頭で述べたように、アナログ回路で用いられる代表的な電子部品はトランジスタやオペアンプであるが、前者は〜〜〜〜〜。トランジスタを動作させるには、〜〜〜〜〜であり、〜〜〜〜〜であることが特徴である。一方、後者は、〜〜〜〜〜で、〜〜〜〜〜として知られている[2]。この素子は、〜〜〜〜〜であり、〜〜〜〜〜という性質を持つ。そのため〜〜〜〜〜が素子の性質を大きく左右する。

 そこで本レポートでは第1に、〜〜〜〜〜を行い、〜〜〜〜〜を明らかにする(実験1)。次に実験2では、〜〜〜〜〜を行い、〜〜〜〜〜を検討する。そして実験3として、〜〜〜〜〜という特性を調べるために、〜〜〜〜〜を測定することにより、〜〜〜〜〜を明らかにすることを試みる。また、〜〜〜〜〜を変更した場合の〜〜〜〜〜を調べることにより、〜〜〜〜〜の特徴を検証する。そして〜〜〜〜〜について論じる。(中略)

 そしてレポートの後半では、〜〜〜〜〜に着目し、〜〜〜〜〜を検証することで、〜〜〜〜〜と〜〜〜〜〜の関係を明らかにすることを目指す(実験11)。また実験12では、〜〜〜〜〜を行い、〜〜〜〜〜について検討する。そして〜〜〜〜〜を測定することで〜〜〜〜〜を明らかにし、〜〜〜〜〜を調べる(実験18)。最後に、本レポートで述べる全ての実験について総括し、アナログ回路の〜〜〜〜〜について〜〜〜〜〜をまとめる。

実験1

実験2

実験3

  • 「実験1」「実験2」「実験3」では何の実験か分からない。簡潔に項目タイトルをつける。
  • 項目ごとに番号を付すなどして、見やすくすべき。

 本実験では以下のトランジスタと測定器を用いた。

トランジスタ:2SC1815(シリアル番号XXXXXX)

測定器:直流安定化電源(KAISE, SK-8095, シリアル番号XXXXXX)、マルチテスタ(KAISE, SK-510, シリアル番号XXXXXX)、デジタルテスタ(KIKUSUI, 1502, シリアル番号XXXXXX)

  • 記載された実験装置をどのようにして駆使して、どのような実験を行ったのか?
  • 回路図を文章で説明し、図中の記号の説明を本文または図説で記載すべき。
  • 測定を行うにあたり、何か注意すべき点や、工夫した点はなかったのか?
 

図1 トランジスタの特性実験回路

1. トランジスタの型とベース電極の判別(実験1)

2. トランジスタの良否判定(実験2)

3. トランジスタの特性実験(実験3)

3.1 実験方法

 一般にトランジスタの回路には〜〜〜〜〜が知られている[3]。今回は、図1に示すような〜〜〜〜〜において、〜〜〜〜〜を測定した。この回路ではトランジスタ(2SC1815, No.1588)が〜〜〜〜〜で、直流安定化電源(KAISE, SK-8095, シリアル番号XXXXXX)からの〜〜〜〜〜が、抵抗R2を経てコレクタに接続されている。同回路への入力は、抵抗R1を介して、ベースに加えられる。したがって、〜〜〜〜〜が特徴である。なお図中の記号〜〜〜〜〜は〜〜〜〜〜を示し、〜〜〜〜〜は〜〜〜〜〜を表している。また〜〜〜〜〜を〜〜〜〜〜として測定するために、マルチテスタ(KAISE, SK-510, シリアル番号XXXXXX)を、そして〜〜〜〜〜を〜〜〜〜〜に測定するために、デジタルテスタ(KIKUSUI, 1502, シリアル番号XXXXXX)を用いた。

図1 トランジスタの静特性とスイッチングを測定するための実験回路

VR: 可変抵抗(Bタイプ)1M, R1: 抵抗10kΩ, R2: 抵抗1kΩ, IC: コレクタ電流, IB: ベース電流, IE: エミッタ電流, VCE: コレクタ−エミッタ間電圧, VBE: ベース−エミッタ間電圧, VCC: 電源電圧, GND: グランド

 

 今回は、〜〜〜〜〜を明らかにするために、〜〜〜〜〜と〜〜〜〜〜を以下のような手順で測定した。

  1. 可変抵抗VRのつまみを回して、〜〜〜〜〜を変化させ、〜〜〜〜〜を測定し、〜〜〜〜〜する。
  2. 〜〜〜〜〜を行い、〜〜〜〜〜を調べ、〜〜〜〜〜を記録する。
  3. 回路中の端子Aと端子Bを短絡させて、〜〜〜〜〜を測定し、〜〜〜〜〜がどのように異なるのかを調べる。

結果と考察

  • 結果と考察は分けた方が良い。

1.可変抵抗VRを回転させてベース電流Ibを徐々に増加し、それに対応したコレクタ電流Icを測定したところ、以下のようなIb-Ic特性を得た。

表1 Ib-Ic特性

  • グラフになっているのであれば、表を並記する必要があるか?
  • 表のタイトルは、表の上につける。

図2 Ib-Ic特性

  • 図が正しく作成されていない。
    • 軸名称と単位がない。
    • 図のタイトルが不適格(他図と同名のため紛らわしい)
    • 数値目盛りの有効数字は適切か?
    • グラフに枠線は不必要
  • どのような方法で近似直線、あるいは近似曲線を得たのか?
  • 添字が正しくない。
  • 図は、見る人によって着目点が異なる。したがって著者が図中の何に注目して欲しいのかを、図を指し示しながら文章で説明せよ。

2.可変抵抗VRを回転させてベース電流Ibを徐々に増加し、それに対応したVceを測定したところ、以下のようなIb-Vce特性を得た。

 

(中略) 

 

4.次にAとBとを短絡した状態で、可変抵抗VRを回転させて、ベース電流Ibを徐々に増加し、それに対応したコレクタ電流Icを測定したところ、以下のようなIb-Ic特性を得た。

  • 図中に「A」「B」が記載されていないが、いったいどこを短絡したのか?

表4 Ib-Ic特性

  • グラフになっているのであれば、表を並記する必要があるか?
  • 表のタイトルは、表の上につける。
 

図5 Ib-Ic特性

3.2 実験結果

 可変抵抗VRを回転させてベース電流IBを徐々に増加し、それに対応したコレクタ電流ICを測定した。そしてBスプライン曲線を用いて図2のようなIB-IC特性の曲線を得た。

 

図2 抵抗R2使用時のベース電流IBとコレクタ電流ICの関係(IB-IC特性)

同図から明らかなように、〜〜〜〜〜が比較的小さな範囲では、〜〜〜〜〜は〜〜〜〜〜に比例して直線的に増加する傾向がみられる。しかし〜〜〜〜〜では〜〜〜〜〜は〜〜〜〜〜となり、〜〜〜〜〜は観察されなかった。

 次に、可変抵抗VRを回転させてベース電流IBを徐々に増加し、それに対応したVCEを測定したところ、以下のようなIb-Vce特性を得た。

(中略) 

 そしてAとBとを短絡した状態で、可変抵抗VRを回転させて、ベース電流IBを徐々に増加し、それに対応したコレクタ電流ICを測定した、図5は、得られたデータをプロットして最小二乗法で直線近似したIB-IC特性である。

 

図5 抵抗R2未使用時のベース電流とコレクタ電流の関係(IB-IC特性)

前述の非短絡状態では〜〜〜〜〜となったが(図2)、抵抗R2を使用しない状態では、〜〜〜〜〜となった(図5)。ただし〜〜〜〜〜は、〜〜〜〜〜において良く保たれているものの、〜〜〜〜〜では保たれないという結果になった。

5.最後に、電流増幅率βを上記のグラフから求めたところ、XXXXXとなった。

  • どのような式から求めたのか? これでは指導書を持っていない人は分からない。

 以上の実験データから、ベース接地の場合の電流増幅率αとエミッタ接地の場合の電流増幅率βを求めた。前者は、IEとICの変化比、

α= ΔIC / ΔIE(Vc一定)

で与えられることが知られている[4]。したがって図2から求めたΔIC=XX, ΔIE = XXを上式に代入して、α=XXと推定される。次にエミッタ接地の場合の電流増幅率βは、

β=ΔIC / ΔIB(Vc一定)=α / (1-α)

で求めることができる。したがって図5よりΔIC=XX, ΔIE = XXであるので、β=XXであることが判明した。

6.以上の実験から、ベース電流のわずかな変化が、コレクタ−エミッタ間を流れる電流の大きな変化に結びつくことが分かった。以上からトランジスタを用いるとスイッチングができることが判明した。

  • これは考察ではない。単なるまとめ。
  • なぜ上記のような結果になったのか?
  • もし予想と異なれば、改善策はないのか?
  • データに誤差はつきもの。どれくらいの精度で測定が行われたのか?

3.3 トランジスタの特性実験の考察

 トランジスタでは、〜〜〜〜〜が知られている[1]。〜〜〜〜〜が〜〜〜〜〜を〜〜〜〜になるといい、逆に〜〜〜〜〜を〜〜〜〜という。したがって、〜〜〜〜〜すれば論理回路を組むことができる。一方、〜〜〜〜〜を〜〜〜〜という。この状態では、〜〜〜〜〜が知られていて、これを利用して〜〜〜〜ができる。

 さて今回の実験では、上記の「〜〜〜〜」「〜〜〜〜」「〜〜〜〜」を確認することができている。例えば図2では、〜〜〜〜〜は、〜〜〜〜〜だった。これは〜〜〜〜であると考えられる。しかし〜〜〜〜〜であるため〜〜〜〜〜ではなく、〜〜〜〜〜は〜〜〜〜〜になった。この状態は〜〜〜〜であると思われ、回路が理論通り正しく動作していることが分かる。

(中略)

 一方、図5では、〜〜〜〜〜ので、〜〜〜〜〜であり、〜〜〜〜〜は〜〜〜〜〜することが分かる。したがって〜〜〜〜を大きくすると早く〜〜〜〜〜と考えられる。

 なお今回使用したトランジスタ(2SC1815)は、〜〜〜〜〜であることが知られている[5]。したがって今回の実験値は、〜〜〜〜であり、約〜〜〜〜の精度で測定ができたことが判明した。

実験4

実験5

実験18

  • 簡潔に項目タイトルをつける。
  • 項目ごとに番号を付すなどして、見やすくすべき。

感想

 今回の実験を通じて、トランジスタの仕組みが良く理解できた。またなかなか思うように測定機器を使いこなせなかったため、時間がかかってしまった。次回はもっと手早く実験ができるようにしたい。

  • 通常、レポートには感想は要らない。
  • すべて実験を説明し終えたら、参考文献の前に何がどこまで判明したのかを説明する「まとめ」をつけた方が良い。

4. エミッタ接地増幅回路の実験(実験4)

5. バイアスポイントの実験(実験5)

18. 加算回路の実験(実験18)

まとめ

 本実験では、トランジスタとオペアンプの〜〜〜〜について実験を行い、〜〜〜〜を検証した。実験の結果、それぞれの素子の〜〜〜〜、〜〜〜〜、〜〜〜〜などが明らかになった。これらの性質をよく理解することで、〜〜〜〜、〜〜〜〜などのアナログ回路を作成することが可能となる。今後は、〜〜〜〜について検討を行うことにより、〜〜〜〜をより一層改善することがか可能になると思われる。

参考文献

情報工学実験第1及び第2指導書、名古屋大学工学部電気電子情報工学科情報工学コース(平成12年9月作成)

  • 指導書は参考文献ではない。
  • 実験に関連する文献が必ずあるはず。レポート作成の際にはそれらを参考にすべき。
  • 文献を本文中のどこで引用したのかを記載すべき。

参考文献

[1] xxxxxxxx, xxxxxxxxx, xxxxxxxxxxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxx.

[2] xxxxxxxx, xxxxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxxxx.

[3] xxxxxxxx, xxxxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxxxx.

[4] xxxxxxxx, xxxxxxxxx, xxxxxxxxxxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxx.

[5] xxxxxxxx, xxxxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxxxx.

[6] xxxxxxxx, xxxxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxxx, xxxxxxxxxxxx.


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